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当院の義歯症例 Before→After

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K.Kさん(60代女性)の症例 初診:2005年1月14日

ステップ1

上顎の写真です。真ん中の盛り上がっているのは口蓋隆起(こうがいりゅうき)という骨の固まりです。ここを義歯で覆ってしまうと非常に痛いため、馬蹄型の小さい義歯が装着されていましたが、吸着が悪く、すぐに外れてしまう状態でした。


ステップ2

まず、盛り上がっている部分を切開して取り除き、平らにしました。これで、上顎全面を覆う、安定した義歯をつけることができます。


ステップ3

仮の義歯をつけた状態です。


ステップ4

仮の義歯を作製して口の中の動きを記録したりかみ合わせの調整をします。装着したまま、口の周囲筋をいろいろ動かしていただきます。


ステップ5

ふちがでこぼこしていますが、この微妙なでこぼこを正確に型取ることで、口を動かしても外れない、痛くなく装着感の良い義歯(生理的な義歯)を作ることができます。


ステップ6

最終的にお口の中に入れる義歯です。右の写真は実際に上顎に当たる側の写真なのですが、端のほうが非常に盛り上がっています。歯ぐきが痩せてしまっているため、それを補うためにはこの厚みが絶対に必要になるのです。


ステップ7

すり減りやすい奥歯を白金加金合金(金に白金を加え強くした金属)にとりかえます。これは自然歯のエナメル質と同等の硬さで、錆びない上、精度のよいものが作れるため、15年~20年は問題なく使用していただける非常に優れた素材です。

こちらを装着していただいて、しばらく使用していただきます。


ステップ8

2回目の型取りです。しっかりとかめるようになると、それまであったかみ癖などが直ってくるため、最終的な調整が必要になるのです。


ステップ9

調整が終わると床の部分を金属に取り替えます。熱の伝わりがよくなり、多くの患者さんは「味を感じられるようになった」とおっしゃいます。


ステップ10

最終的なお口の中の写真です。


ステップ11

顔写真を掲載する許可をいただきました。とてもいい笑顔ですね。

作ってから3年以上経ちましたが、漬物でも筍でもなんでもかめる、と非常に喜んでいただいています。


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